データ整列化 (data marshalling) のサポート

以下のルーチン群は、 marshal モジュールと同じ形式を使った整列化オブジェクトを C コードから使えるようにします。整列化形式でデータを書き出す関数に加えて、データを読み戻す関数もあります。整列化されたデータを記録するファイルはバイナリモードで開かれていなければなりません。

数値は最小桁が先にくるように記録されます。

このモジュールでは、3つのバージョンのデータ形式をサポートしています。バージョン 0 は従来のもので、(Python 2.4 で新たに追加された) バージョン 1 は intern 化された文字列をファイル内で共有し、逆マーシャル化の時にも共有されるようにします。 (Python 2.5 で新たに追加された) バージョン2は、浮動小数点数に対してバイナリフォーマットを利用します。 PY_MARSHAL_VERSION は現在のバージョン (バージョン 2) を示します。

void PyMarshal_WriteLongToFile(long value, FILE *file, int version)

long 型の整数値 valuefile へ整列化します。この関数は value の下桁 32 ビットを書き込むだけです; ネイティブの long 型サイズには関知しません。

バージョン 2.4 で変更: ファイル形式を示す version が追加されました。

void PyMarshal_WriteObjectToFile(PyObject *value, FILE *file, int version)

Python オブジェクト valuefile へ整列化します。

バージョン 2.4 で変更: ファイル形式を示す version が追加されました。

PyObject* PyMarshal_WriteObjectToString(PyObject *value, int version)
Return value: New reference.

value の整列化表現が入った文字列オブジェクトを返します。

バージョン 2.4 で変更: ファイル形式を示す version が追加されました。

以下の関数を使うと、整列化された値を読み戻せます。

XXX What about error detection? It appears that reading past the end of the file will always result in a negative numeric value (where that’s relevant), but it’s not clear that negative values won’t be handled properly when there’s no error. What’s the right way to tell? Should only non-negative values be written using these routines?

long PyMarshal_ReadLongFromFile(FILE *file)

読み出し用に開かれた FILE* 内のデータストリームから、 C の long 型データを読み出して返します。この関数は、ネイティブの long のサイズに関係なく、 32 ビットの値だけを読み出せます。

int PyMarshal_ReadShortFromFile(FILE *file)

読み出し用に開かれた FILE* 内のデータストリームから、 C の short 型データを読み出して返します。この関数は、ネイティブの short のサイズに関係なく、 16 ビットの値だけを読み出せます。

PyObject* PyMarshal_ReadObjectFromFile(FILE *file)
Return value: New reference.

読み出し用に開かれた FILE* 内のデータストリームから、 Python オブジェクトを読み出して返します。エラーが生じた場合、適切な例外 (EOFError または TypeError) を送出して NULL を返します。

PyObject* PyMarshal_ReadLastObjectFromFile(FILE *file)
Return value: New reference.

読み出し用に開かれた FILE* 内のデータストリームから、 Python オブジェクトを読み出して返します。 PyMarshal_ReadObjectFromFile() と違い、この関数はファイル中に後続のオブジェクトが存在しないと仮定し、ファイルからメモリ上にファイルデータを一気にメモリにロードして、逆整列化機構がファイルから一バイトづつ読み出す代わりにメモリ上のデータを操作できるようにします。対象のファイルから他に何も読み出さないと分かっている場合にのみ、この関数を使ってください。エラーが生じた場合、適切な例外 (EOFError または TypeError) を送出して NULL を返します。

PyObject* PyMarshal_ReadObjectFromString(char *string, Py_ssize_t len)
Return value: New reference.

string が指している len バイトの文字列バッファに納められたデータストリームから Python オブジェクトを読み出して返します。エラーが生じた場合、適切な例外 (EOFError または TypeError) を送出して NULL を返します。

バージョン 2.5 で変更: この関数は以前は len の型に int を利用していました。この変更により、 64 bit システムを正しくサポートするには修正が必要になります。